モグワンは犬の体に負担をかける添加物を使用せず、消化吸収に優れたドッグフードですが、犬の病歴や体調によっては与えてはいけない犬もいます。
また、老犬になると肝臓の数値に問題がおきたり、糖尿病や心臓病などでドッグフードの制限が必要になる犬もいます。
合成添加物を使っていないモグワンなら与えても問題がないと書かれているものもありますが、これは非常に危険です。
モグワンを肝臓病・腎臓病・心臓病の犬に与えるのは危険?
モグワンは療法食ではないので、犬の健康状態によっては与えてはいけない、または与えるのに注意が必要な場合があります。
モグワンを肝臓病の犬には危険?
モグワンは肝臓に負担をかける人口添加物は使用せず、肝臓に必要な良質なたんぱく質をしっかりと使用しています。
モグワンはサーモンを使用することで脂質を低くすることができているので、普通に与えている場合には肝臓に負担をかけることはありません。
グレインフリーのフードを与え続けると、犬の腎臓に負担をかけ健康に悪いといった風潮がありますが、これは正しくもあり間違った情報でもあります。
日本で暮らす多くの犬は、体を動かすことが少ない環境に暮らしているはずです。
そんな犬に脂質の多いグレインフリーを、犬が消化しきれないほどの量を与え続けてしまえば、肝臓が休む暇がなくなってしまいます。
また、炭水化物の配合量が多かったものから、モグワンに変えたばかりのころ、慣れないグレンフリーに肝臓に負担がかかってしまう犬もいます。
現在、肝臓に病気がなく、将来的に犬の体に負担をかけないためには、
- モグワンを必要以上に与えない
- モグワンに切り替えるときには急ぎ過ぎない
- モグワンを酸化させないようにする
この3つを守って与えてください
肝臓病の犬にモグワンを与える前には、必ず獣医師に相談してください
現在、肝臓疾患で動物病院に通院中の犬、または、過去に肝臓を患ったことがあった犬の場合、たんぱく質を制限する療法食を与えているはずです。
肝臓の数値が高くなる・肝臓病になってしまうのは次のようなことが考えられます。
- ウィルス
- 先天的なもの
- ガンによるもの
- 薬物の副作用
- 多食
- 消化の悪い食事
- 粗悪な添加物
- 原材料の中にアレルギーがある
肝臓を悪くしてまった犬、タンパク質の制限が必要な犬にモグワンを与えたい場合にはかならず獣医師に相談してください。
モグワンはあくまでも健康な犬をサポートするためのフードです。
モグワンは肝臓疾患のための療法食ではありません。
肝臓は沈黙の臓器と呼ばれているため、肝臓病になっていることを飼い主さんが気が付いていないこともあります。
もしも、モグワンの肝臓への負担が心配な場合には、一度健康診断を受けてください。
モグワンは糖尿病の犬には危険?
結論からいうと、モグワンは糖尿病を患っている犬に与えてはいけません。
穀類不使用だから、糖尿病に悩む犬に食べさせても大丈夫みたいな考え方をもってしまうのは大変危険です。
モグワンは血糖値を急激に上昇させる小麦などの穀類を使用していませんが、糖質の多い「さつまいも・かぼちゃ・りんご・バナナ」などを原材料に使用しています。
これらは糖質も多いのですが、食物繊維も多く含むため血糖値の上昇は緩やかになります。
そのため、糖尿病の犬にも食べさせることができると書かれているものがありますが、糖尿病のタイプや現在の体調によってはモグワンではなく、糖尿病のための療法食が必要です。
糖尿病は合併症を引き起こしやすい病気のため、食事療法による管理が大切になってきます。
どうしても療法食を食べてくれない、モグワンを試してみたいとお考えなら、必ず獣医に相談してからにしましょう。
ネットでの情報だけを拾い集めて、自己判断で与えるのは止めてください。
モグワンは腎臓病の犬には危険!
モグワンを食べることで腎臓病になる危険性はありません。
しかし、腎臓が弱っている、腎臓病を患っている犬の体には、モグワンは負担をかける恐れがあるため与えることは止めてください。
腎臓病を患っている犬に高たんぱく質な餌を与えると、腎臓はタンパク質が分解されるときに排出される窒素のろ過作業に追われ、体に大きな負担をかけてしまいます。
犬の健康に必要なタンパク質も、腎臓が弱っている犬にとっては避けておかなければいけません。
腎臓病のための療法食が必要な犬にはモグワンは与えないでください。
タンパク質の制限がなくなった場合にも体に負担をかける恐れがあるため、自己判断で与えないでください。
必ず獣医に相談し許可が出た場合のみ与えてください。
モグワンは心臓病の犬に危険?
モグワンに含まれる塩分量は、心臓病の犬が摂取しても心配のない量です。
心臓病と診断された犬には、塩分(ナトリウム)の配合量に気を付けなくてはいけないため、ドッグフードのナトリウム値には神経を使うことでしょう。
飼い主さんによっては、塩分は限りなくゼロに近いものを探される方もいますが、塩分を極端に減らしてしまうことも犬の心臓に負担をかけてしまいます。
心臓病と腎臓病を併発している場合には自己判断で与えない
モグワンのナトリウム値は0.29%で、これは素材そのものに含まれるナトリウム量のため、心臓病に悩む犬にも与えることができます。
ただし、腎臓病を併発している場合、摂取したナトリウムを尿として排出できず、心臓に負担をかけてしまうことがあります。
そのため、病状によってはナトリウムの摂取量をかなり厳しく制限しないといけないこともあるため、徹底した食事の管理が必要な場合には、必ず獣医に相談の上モグワンを与えてください。
モグワンは尿路結石の犬に危険?
結論からまとめると、モグワンは尿路結石で治療中の犬のための療法食ではないため、結石を小さくしたり排出することはできません。
ただし、モグワンは尿路結石を予防する目的で与えることはできます。
- ストルバイト結石はリン・マグネシウムの過剰摂取
- シュウ酸カルシウム結石は、カルシウムの過剰摂取
2つの尿路結石はこれらが原因で発症すると言われています。
そのため、結石を何度も繰り返す犬の場合、リン・マグネシウム・カルシウムの値が低いものを与えようとしますが、予防するために必要なのは過剰摂取を避けることです。
モグワンのリン・マグネシウム・カルシウムの成分値
ドッグフードの成分値の基準となるのが、AAFCOの成分値です。
これを参考にして、モグワンの成分値と比べてみると
AAFCO | モグワン | |
リン | 0.5~1.6% | 1.27% |
マグネシウム | 0.04~0.3% | 0.17% |
カルシウム | 0.6~2.5% | 1.65% |
カルシウム:リンの比率 | 1:1~2:1 | 1:0.8 |
すべてが基準内に収まっています。
ここでもう一つ注意しておかないといけないのが、リンとカルシウムの比率です。
どちらかが極端に少なくなると、バランスが悪くなるためストルバイト結石を予防することはできません。
AAFCOの基準値はかなり幅がありますが、理想的なバランスは1:0.8と言われていますので、モグワンは理想的なバランスと言って間違いないでしょう。
リン・マグネシウム・カルシウムなどのミネラルは、犬の代謝機能や骨の形成に必要ですので、極端に摂取を控えることは犬の健康を損なう恐れがあります。
そのため、尿路結石を予防するためには、リン・マグネシウム・カルシウムのバランスよく摂取して予防をすることが必要になってきます。
モグワンに配合されているクランベリーで尿路結石を予防
モグワンにはアルカリ性の尿を酸性に傾ける作用のある、キナ酸を多く含むクランベリーが配合されています。
クランベリー長い間、人間の膀胱炎を予防する民間療法として使われてきたフルーツで、犬の膀胱炎を予防する目的のサプリメントにも使われています。
クランベリーには、たくさんの効用があります。
最も代表的な効用は、尿のpH(ペーハー)バランスを正常に維持することです。これはクランベリーに多く含まれるキナ酸という成分のおかげです。
キナ酸は体内で馬尿酸という成分に変わり、この馬尿酸が尿路における細菌の付着や繁殖を防ぎ、老廃物が溜まるのを防いでくれます。
このため、尿道炎、膀胱炎、腎盂腎炎などの尿路感染症の予防に非常に効果を発揮します。
また、尿の異常な臭いやにごりも防ぎ、結石を防ぐ効果もあります。
キナ酸を多く含むクランベリーは、体内に取り込まれると馬尿酸に変化し、尿を酸性化することでアルカリ性に傾きやすいPhをコントロール
また、キナ酸が尿路に細菌の繁殖や付着を防ぐことで、尿をアルカリ性に傾かせないことが期待できます。
尿路感染症になりやすい、膀胱炎を繰り返す犬には毎日できるケアとしてモグワンを食べさせてください。
モグワンは胆泥症の犬に危険?
低脂質で繊維質が豊富なモグワンは、胆泥症の犬に与えても大丈夫です。
しかし胆のうが弱ってしまうと、消化に必要な胆汁が十分供給されません。
そのため、高脂質の食事を与えると胆のうに負担がかかるため、低脂肪で脂質の吸収を穏やかにしてくれる繊維質が多いドッグフードが良いとされています。
Dr.マイ
胆泥症と言われたのですが何を食べたらいいとかありますか?とよく聞かれます。
胆泥症で高脂血症がある場合は低脂肪食などがおすすめされますが、それ以外は特に、普通の食事、普通の生活で問題ないですよ、とお話しています。
といっても、やはり高脂肪なフードは胆のうに負担をかけてしまいます。
モグワンは高たんぱく低脂肪のうえ、良質な果物や野菜を使用することで繊維質もしっかりと摂取できるので、胆泥症と診断された犬にも安心して与えることができます。
モグワンドッグフード添加物の安全性
モグワンは完全無添加ドッグフードではありません。
イギリスから日本への輸送中や開封後に酸化を防ぐために、天然の酸化防止剤を配合しています。
犬の健康のためには無添加のものがいいという傾向がありますが、ドッグフードは作られて2~3日で食べきれるものではありません。
酸化防止剤を使わなければ、開封後どんどんと酸化を始めてしまい、無添加なのに犬の健康に悪い結果になってしまいます。
ドッグフードは開封し空気に触れた瞬間から酸化が始まり、同時に栄養価の低下も始まってしまいます。
酸化や栄養価の低下を防ぐためにも、酸化防止剤は必要になってきます。
モグワンは天然から抽出した添加物は使用していますが、合成(人口)添加物は使用していません。
無添加ドッグフードと書かれていると、添加物は一切使用されていないと考えますが、実際には無添加表示はかなりあいまいです。
たとえば、「着色料無添加」と書かれているものには、着色料は使っていないが合成の防腐剤や香料は使われているといった場合があります。
また、酸化防止剤や保存料は不使用だけど、合成の着色料を使用しているものも『無添加』として表示することが可能です。
モグワンは、このような購入者をだますようなフードではありません。
モグワンは危険な防腐剤(合成保存料)不使用!
モグワンは酸化防止剤として、安全性の高いミックストコフェロール(ビタミンE)を配合しています。
ドッグフードは開封後、空気に触れると酸化をしてしまいます。
この酸化をできるだけ防ぐためには、どうしても酸化防止剤は必要です。
長期間保存することを可能にしている合成保存料(BHA・BHT・エトキシン)などは、犬の健康寿命に悪影響を与えているのではと、獣医師の中でも考えれています。
モグワンには、犬の健康を害する恐れのあるこれらの防腐剤は一切使用していません。
かわりに、天然の添加物を使用することで酸化を防いでいます。
保存のために使われる合成添加物は消化吸収されにく、犬の体に負担をかける可能性があります。
犬の体に消化しにくいもの、負担がかかるものは摂らないことが犬の健康管理には大切です。
モグワンは犬に必要な栄養成分を添加しています
モグワンには犬に必要なビタミン類・ミネラル類がたっぷりと配合された原材料を使用しています。
しかし製造中に加熱処理されるときに減少してしまうため、犬の健康に必要なビタミンやミネラルなどの成分を添加してします。
モグワンは塩分を添加していません
モグワンの塩分は後から添加されたものではなく、素材そのものに含まれる塩分量です。
モグワンに含まれる塩分量は、100gあたり0.29%の量と公表されています。
この値は一般で販売されているドッグフードと比べてみても、決して多く配合されているわけではありません。
「モグワン ダメ」で検索すると、犬は汗をかかない生き物だから、塩分は必要ないと書かれいるものがあります。
しかし、過剰にとった塩分を犬は尿やウンチとして排出することができるので、微量な塩分にまで過剰反応する必要はまったくないのです。
反対に塩分不足による、疲労感や情緒不安定になることのほうが心配です。
まとめ
ネットの中には、「モグワンなら大丈夫です!」といった情報もあります
しかし、病気によっては「モグワンは与えてはいけないドッグフード」だったりすることもあり、情報がすべて正しいとはいえません。
犬の体調によってはモグワンを食べて下痢や嘔吐をすることもあります。
関連記事>>>モグワンで下痢や嘔吐する原因は?
モグワンを購入するときには、
- ネットでの情報はあくまでも参考程度にしておくこと
- わからないことはレティシアンのお問い合わせフォームや電話を利用して聞いてみること。
- 初めて食べさせる時には、必ず公式サイトから購入すること
この3つに注意することで、モグワンを安心して愛犬に与えることができます。
愛犬の健康状態によっては、モグワンを与えることをあきらめなくてはいけない場合もありますので、心配な方は必ず獣医に相談したうえで愛犬に与えるようにしてください。